オビディエンス(服従訓練)   


ゴールデン・レトリーバーの愛犬アンジェラ(2015年4月生)はもうすぐ4歳で,最も充実した時期を迎えて

いるのだと思います。安心して家の中でフリーにしておけますし,留守番もできます。何よりもかなり意思疎通が

できるようになっています。私が帰ったときにはしっぽをブンブン振って歓迎してくれますし,私の体調の悪いと

きは分かるようでおとなしく足下にいます。裏表のない決して裏切らない姿には,大いに癒やされます。ワンコが

しっぽをリズム良く振っているのをみると,幸せというのはこれなのかもしれないと思います。

最近のアンジェラは,しつけトレーニングをバージョンアップさせて,オビディエンス(Obedience,服従訓練)

をしています。この競技会もあり何度か参加しました。アンジェラのは家庭犬初級クラスで5課目を選べます。

訓練を始めて驚いたのは独特の訓練用語です。まず,競技会に参加することを出陳といいます。展覧会に作品

を出すみたいです。アンジェラを車に乗せて初めて競技会を見に行ったときに,駐車場入口で「チンシャの方です

か」と聞かれました。何のことかわからないまま,思わず「はい」と答えると,駐車場に誘導してくれましたが,きっと

「(出)陳者」かと聞かれたのだろうと思います。

オビディエンスで基本となるのが「脚側行進」。脚側は「きゃくそく」と読み,指導手の左側につくことです。

行進がつくと,ワンコが指導手の左足側面について一緒に歩くことをいいます。ワンコが顔を上げて指導手を

見ながら側を離れずに一緒に歩けることが基本のようです。普通に歩くのが「常歩」(じょうほ),ゆっくり歩くの

が「緩歩」(かんぽ),軽く駆け足することが「速歩」(そくほ)です。「停座」(ていざ)は座ることで,脚側停座は

指導手の左側に座ることです。

では,「伏臥,立止,招呼,休止,持来」はわかりますか?漢字を見ればおおよその意味は分かりますが,

言葉で聞くと何のことやらです。「伏臥」(ふくが)は伏せること,「立止」(りっし)は立ったままで止まること,「招

呼」(しょうこ)は待たせた状態から呼び戻して脚側させることです。「持来」(じらい)は物品(ダンベル)を持って

くることです。声による指示を「声符」(せいふ),動作による指示を「視符」(しふ)といいます。日常では使わない

驚きの用語ですが,これを知っていると,競技会を見ていて格段に楽しくなります。 なお,指導手の指示から

はずれて逃げ出すことを「逸走」(いっそう)といいますが,これは見ている方は楽しいです。

最初は競技会を見ても何をしているのか分かりませんでしたが,脚側行進(紐付き/紐無し),停座及び

招呼,伏臥,立止が基本5課目のようです。言葉での説明は難しいですが,脚側行進は,スタート地点で脚側

停座した後,各10mのコの字コースに沿って指導手の左足側にワンコを歩かせ,折り返し地点で方向転換し,

スタート地点に戻って脚側停座して終わります。紐無しでは,スタート地点でリードを外します。ワンコに待てを

かけて,指導手が外したリードを背中に回して掛ける姿がなかなか格好いいです。停座及び招呼は,脚側停座

させて座らせたまま,指導手は10m離れて向かい合い,数秒後に指示をして犬を呼び寄せて,脚側停座させ

ます。伏臥は,脚側停座後、指示によりその場で伏せさせ,数秒間その状態を保って再び脚側停座させます。

立止は,脚側停座から,指示によりその場で数秒間立たせて再び脚側停座をさせます。

 競技会はいろいろなワンコが出陳しますので,ワンコ好きには楽しいと思います。 なお,出陳するワンコは,

緊張感を高めるために気を使っていますので,かわいくてもなでたりしないのがマナーです。

                                (事務所報「そよかぜ通信」2019年3月/第18号)