島村菜津著『バール,コーヒー,イタリア人』
                               (光文社文庫,2007年)

説明: cid:A1BCA9C3665E4D6CB53955E4436F963C@MH2010504622  Un caffe, per favore !(ウン・カッフェ・ペルファボーレ)。

   イタリアのバールでこうお願いすれば,エスプレッソが出てくる。

   小さなデミカップに半分くらいの量で,高圧をかけて抽出したコーヒーで

 細かな泡(クレマ)が浮かぶ。味わいは持続し,香りもとてもよい。

   砂糖を入れて,ミルクを少し入れてもらえば,カッフェ・マッキアート(マッキ

 アートは染みの意)。小さなチョコレートが付いてくるときもあり,気の利いた

 店ではグラス一杯の水が付く。先に水を飲んで口を綺麗にしてからエスプレ

 ッソを味合う。立ち飲みなら1ユーロはしない。


説明: cid:A1BCA9C3665E4D6CB53955E4436F963C@MH2010504622  バールは,こんなコーヒーを基本にした立食中心の店で,ジェラート屋,

 タバコ屋,コンビニにも化けるらしい。イタリアには,バールが15万軒以上も

 あり,その多くが個人経営の店だそうだ。初めての客が現れ,それから3度

 店に運んでくれたなら,「いつものカッフェですね」とその客の好みを記憶す

 るのが,本物のバールマンということらしい。


説明: cid:A1BCA9C3665E4D6CB53955E4436F963C@MH2010504622  教会の前には広場があり,広場があればバールがある。地域の気軽な社

 交場といった実質がある。私たちの廻りでは,効率さを求めるあまり,大型店

 やマニュアル支配の店が氾濫し,地域の人どうしが日常的にである場をどん

 どん失われている。地域密着の居心地のよい空間としてのバールは魅力的

 である。


                  (事務所報「そよかぜ通信」2008年3月/第6号)

      

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